神代杉を仕入れてみた。

神代杉を仕入れてみた。

2025.07.14

中国地方某所の木材市場の競りに行ってきました。

とてもマニアックな市場なのですが、知る人ぞ知るなのか、毎回埼玉や東京の建築事務所の方たちも車でやって来られます。工務店や材料屋も兼業されている建築家の方なのでとても木に詳しいです。

 

金額もお求めやすいせいか、他の地方からの材料屋さんなどの同業者もいらっしゃるカオスな状況です。

 

前回はピンとくる木がなかったので競り落としませんでしたが、今回は目の引く神代杉がいくつかあったので競り落としてきました。

 

今回競り落とした神代杉は秋田県と山形県にまたがる標高2236mの名山「鳥海山」に生えていた杉です。

鳥海山は紀元前466年に大噴火しました。その際に発生した火砕流や土石流で木々が薙ぎ倒され埋まってしまいました。

その時、運よく形が崩れることなく地中深く埋まった土埋木を神代と呼ばれます。

10年ほど前に高速道路を開発する際に土を掘り返したらたくさん杉が出てきたようです。

中には根本が直径4mもあるものが発見されたとか、、、

今回市場に出回ったのはその時に掘り出されたものの一部だと思います。やはり神代杉はロマンですね。

 

そういえば、現在開催されている大阪万博でも6500年前のオークが130本展示されていました。ぜひみに行ってみてください。感動ものでした。

 

 

最初に競り落としたのは長さ2m奥行き120cmある巨大な板です(※周りの板が3mあるので小さく見えますがめちゃくちゃでかいです笑 さっき直径4mの話もしたしなー笑)

奥行き120cmあるので丸太の直径が120cmあるということです。樹齢はゆうに300年は超えているでしょう。

まだ年輪を見てないので工場に持って帰ったら数えてみたいと思います。

この神代杉は火砕流の際に生じた灰に埋もれていたようです。そのため灰の成分木に染み込み、全体が褐色の色になっており、木目も目止めをしたような素晴らしい色に染まっています。ちょっと高かったですが思い切って競り落としました。

ダイニングテーブルの天板にしたら最高です。紙やすりでサンダーをかけずに鉋仕上げてズバッといきたいところです。

 

 

次に競り落としたのはこちらの神代杉。(右側のでかい方)

神代杉は灰褐色の色だと思い込んでいましたが、どうやら神代には2種類あるようです。

一つは1枚目の灰褐色の神代杉。名前の通り火砕流の灰に埋没していた杉なので灰色になっています。

しかしながらこちらの木は普通の色の神代杉です。こちらは火砕流の灰ではなく、火山の噴火で生じた土石流の土砂に埋没していた神代杉のようです。それでそのままの色になっています。

 

 

そして最後に競り落としたのは建築材料用に製材された長さ4mの長い神代杉です。

この形になっているのは珍しく、しかも4面柾目で節がありません。テーブルの脚ようにと思って何としてでも競り落とそうと思っていました。(てゆーか周りの板も全部でかい笑)

 

しかーし、残念ながらかなり金額が競りでつり上がってしまったので泣かなく断念orz

ただ一番右の芯材に近い節だらけの神代杉は何とか競り落としました!

 

これから広島に持って帰ってテーブルにしたいと思います。

 

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